久保孝真　そうだと思います。吉田豪さんがそれまで売れてないとかではなく、それきっかけでバーンといろんなことを知りましたから。

吉田豪　ただ、ラストアイドルは「多数決じゃなくて、選ばれた審査員1人が独断で勝者を選ぶ」という、要は多数決とは違う結果を出すためのシステムじゃないですか。波乱が起きてほしくてそのシステムを作ったけどなかなか波乱が起きなくて、ようやく波乱を起こしてくれる人が現れた、みたいな。それをやったら叩かれるのがわかってて、それでも選べるかどうかっていうところだったんですよ。

久保孝真　体制に逆らえるかどうか、自分の感覚を信じられるかどうかっていう。でもアイドルを推すってそういうことですもんね、自分の感覚を信じてその人を推してるわけで。

吉田豪　多数決じゃない番組なのに、みんなが好きそうな子を選んでどうするんだっていう。

久保孝真　隠れた逸材を逃さないためのシステムっていう。だいぶ画期的ですよね。

吉田豪　画期的ですけど、あれはどう考えてもそのシステムを作った制作側が叩かれるべきなのに、毎回ボクと選ばれた女の子が叩かれるのが謎で。女の子は何もやってないのに。

久保孝真　矢面に立ってね。

高倉陵　ふたりとも頑張ってただけなのに。

吉田豪　そんな波乱を経て三拍子のふたりもとまどいながら企画に参加するようになって、よくこんな信頼を勝ち得るまでになりましたね。

久保孝真　信頼を勝ち得ているのかどうかわからないですけどね。

高倉陵　ありがたいことにファンのみなさまもちょっと認めてくれるようになったのかな。

久保孝真　『ラスアイのヨルライ』っていう定期公演の企画のコーナーに出させてもらったり、そういうのが多かったですね。

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