番長キャラじゃない西武時代のものすんごい清原和博を大いに語ろう!!

7月21日発売『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(白夜書房)より

――伊賀さんは小学生時代、清原のことをどんなふうに見てました?

伊賀大介 俺は純粋な巨人ファンだったんで、清原ってオールスターと日本シリーズでしか見ない人なんですよ、でも、逆に見ている時はめちゃくちゃ打ってたから、「無茶苦茶勝負強いスターがあっちのリーグにいる」、みたいな感じでしたね。

中溝康隆 87年の日本シリーズで清原が泣いた時はどう思いました?

伊賀大介 俺、その時10歳なんですよ。だからまだそこまで人生の苦味みたいなものがよくわかってなくて、近所のお兄さんが「あっ! 泣いてる」みたいな感じで。

コンバットREC 俺は号泣してました(笑)。当時18歳ぐらいだったから、「よかったな、清原」って号泣。

伊賀大介 あと、俺たちの世代の清原は『コロコロコミック』で読むみたいな感じっすね。

中溝康隆 『かっとばせ! キヨハラくん』。

伊賀大介 だからこの本で清原の初期を再評価するっていうのは面白くて。とにかく1年目が尋常じゃないじゃないですか。

コンバットREC いやー、すごかったですね。

伊賀大介 だっていまだにルーキーのホームラン数が歴代1位でしょ。長嶋(茂雄)も超えてますからね。

コンバットREC しかも、長嶋は大卒ですからね。清原がYouTubeで「1年目の外出禁止で毎日素振りをしてた。あれを続けていれば俺はいろんな記録を作れたはずって言ってましたけど、本当にそうだっただろうなって。

伊賀大介 清原が本当に野球だけに集中してたら、あと100本はいけましたよね。

――そう考えると、通算525本塁打はじゅうぶん偉大な数字とは言え、少しもったいなく感じますね。

コンバットREC まあでも、22、23歳の時点であれだけすごいプレイヤーだったら、そりゃあおかしくもなるよなって思いますよ。練習漬けでやればよかったって口で言うのは簡単だけど、あのバブル期の狂騒の中で遊ばずストイックにやるのは難しかったんじゃないですかね。やっぱり清原が大打者になるルートは、王さんが1位指名するしかなかったんだと思いますよ。王さんから「ストイックにやれ」って命じられたら、どんなに遊びに誘われても、王さんの言いつけを守ったと思うから。逆に桑田はどの球団に入っても、いいピッチャーになってたはず。

――あのドラフトが清原のその後の人生を決定付けてしまったのかもしれませんね。

コンバットREC ちなみに当時の清原が六本木で遊ぶ時のリーダーは、少年隊のヒガシ(東山紀之)で、その下にくっついてたのが清原と池山(隆寛)と川合俊一なんて報道もありました。だから当時3人ともヒガシと同じ髪型してる(笑)。

伊賀大介 してた! 半分上げてちょい落とす感じの髪型。

中溝康隆 なるほど。たしかに清原と池山の絡みって、90年代めっちゃ多かったんですよ。

コンバットREC そのメンツで遊びまくっていたから、池山も良い素材だったけど、超一流にはなれなかったじゃないですか。

中溝康隆 だから池山の全盛期って短かったんですね。

コンバットREC あとこれも余談ですけど、池山は飲みに行かない時は、ヤクルトの寮で広澤(克実)と『ファミスタ』をやりまくってたらしい(笑)。

中溝康隆 ヤクルトって球界一ファミコンが盛んだったらしいですよね。高津(臣吾)も『スーパーファミスタ』がめっちゃ上手い。当時のヤクルトの伝統なんですよ。古田(敦也)が『古田敦也のシミュレーションプロ野球』の監修をしてたのもその流れなのかも。

――記事の続きは発売中の「BUBKA9月号」で!

取材・文/高目満貫

伊賀大介=いが・だいすけ|1977年、東京都生まれ。22歳でスタイリストとしての活動を開始。映画『ジョゼと虎と魚たち』『モテキ』『バクマン。』『ハード・コア』『おおかみこどもの雨と雪』『宮本から君へ』などの作品をはじめ、演劇、広告、ミュージシャンなど幅広く活動中。また、音楽や映画、印刷物にも造詣が深いことでも知られる。WEB連載『文春野球コラム ペナントレース2020』の巨人担当としてコラムの執筆も行っていた。

中溝康隆=なかみぞ・やすたか(プロ野球死亡遊戯)|1979年、埼玉県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。ライター兼デザイナー。2010年10月より開設したブログ『プロ野球死亡遊戯』は現役選手の間でも話題に。『文春野球コラムペナントレース2017』では巨人担当として初代日本一に輝いた。ベストコラム集『プロ野球死亡遊戯』(文春文庫)、『原辰徳に憧れて-ビッグベイビーズのタツノリ30年愛-』(白夜書房)など著書多数。『プロ野球新世紀末ブルース 平成プロ野球死亡遊戯』(ちくま文庫)が好評発売中!

コンバットREC=こんばっとれっく|映像コレクターでビデオ考古学者。CMや王貞治、真田広之に造詣が深い。TBSラジオ『アフター6ジャンクション』(月~金18:00~21:00)では、「フューチャー&パスト」のコーナーを中心に度々出演している。

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