2021年ベストアニメ

杉作　では、昨年はどんなアニメを観ていましたでしょうか？

武田　2期や続編作よりも新作を多く観ていましたね。『白い砂のアクアトープ』とか『かげきしょうじょ!!』とか。

杉作　では、読者向けに1作ずつどのような作品なのかお聞かせください。

武田　『白い砂～』は潰れかけの水族館が舞台です。どうしても潰させたくない館長の孫娘が、お客さんにたくさん来てもらうために頑張っていくというお話です。

杉作　先日の南海放送ラジオ特番(2021年12月30日放送『杉作アニメ学院』)でもおっしゃっていた作品ですね。僕も武田さんのおすすめを受けて1、2話観てみたんですが、主要キャラに元アイドルのキャラクターもいますね。

武田　はい。アイドルの夢をあきらめて途方に暮れていたなか、一人で沖縄に渡ってその水族館に出会うんです。そして館長の孫娘と一緒に頑張るんですよ。

杉作　調べてみるとシリーズ構成の柿原優子さんは、『北の国から』で知られる脚本家・倉本聰さんのお弟子なんですよ。なので沖縄が舞台というのは、もしかして倉本先生に対するアンサーなのでは？ と思いましたね。

武田　ああ、「北の国」に対しての南の国で！

杉作　僕はまだ全話観ていないんですが……倉本先生の教えどおり、人間の心の動きとかに対して絶対にウソを描いていない作品になっているんだろうな、という印象でした。

武田　そうなんですよ！ 私、何回も泣きました！ もどかしい気持ちになったりして女のコたちをすごく応援しちゃう作品です。

杉作　では『かげきしょうじょ!!』は？

武田　歌劇の音楽学校に入りたい女のコたちがオーディションとかで競い合いながら歌劇団のスターを目指すお話です。分かりやすく言うと『ガラスの仮面』(美内すずえ)のような。

杉作　芸能モノなんですね。では、武田さんも我が身に置き換えて観られていたとか？

武田　いやあ、私はこういう世界に入ったことはないから……。アイドルと違って、“目指すところがみんな一緒”というのは大変だろうなあ、って。これは2期があると思うので、とりあえず1期を観てほしいですね。

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杉作J太郎｜映画制作プロダクション「狼の墓場プロダクション」代表。詩人・漫画家・俳優などマルチに活躍。南海放送ラジオ『杉作Ｊ太郎 ファニーナイト』(火～金：19時～、土：21時～)好評放送中。近著に『杉作Ｊ太郎詩集』。

武田雛歩｜愛媛を拠点に活躍する“驚異の顔面偏差値ガールズバンド”「たけやま3.5」リーダー(ほかメンバーに脇田穂乃香、星川遥香)。再録ベストアルバム『EVERYONE』が、たけやま3.5ホームページで販売中。