「僕が見たかった青空」連載第二回は八木仁愛、初代センターという重圧

「僕が見たかった青空」連載、第二回に登場する八木仁愛
写真/幸田昌之
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「僕が見たかった青空」の23人を毎号一人ずつピックアップする本連載。第二回目に登場するのは、デビューシングル『青空について考える』で、センターを務めた八木仁愛。初代センターという重圧を背負った16歳の少女の胸中を聞いた。

■ライバルとの対面

――CDデビューしたばかりですね。どんな気持ちですか?

八木仁愛 ギリギリまで実感がわかなかったです。CDを置いてくださるショップを訪問させていただいて、やっと「あっ、デビューなんだな」って思いました。でも、CDが並んでいるのを見ると、まだ不思議な気持ちです。メンバーのパネルとかが飾ってあって、自分もそこにいて、「あっ、いる~」みたいな。

――歌番組も軒並み出演していましたね。

八木仁愛 はい。5、6本ですかね? 自分がテレビで見ていたスタジオに行くと、うわぁってなります。

――曲振りもしてますよね。

八木仁愛 歌よりそっちの方が緊張します。ちゃんと言えるかなって。

――どの番組が印象的でした?

八木仁愛 全部印象的ですけど、『CDTVライブ! ライブ!』は、他のアーティストさんの前だったので、すごく緊張しました。

――『MUSIC FAIR』は乃木坂46の隣に座ってトークしていましたね。

八木仁愛 その瞬間も緊張しました。その時に乃木坂46さんに、ご挨拶させていただきました。塩?菜那ちゃんが代表して、「公式ライバルとしてやらせていただいています」って挨拶をして。そしたら、梅澤美波さんが「一緒にアイドル界を盛り上げていきましょう」と言ってくださいました。

――手応えがあった収録ってありますか?

八木仁愛 ……あんまりないです。だんだんグラデーションみたいに良くはなってきてはいると思いますけど。最初の『FNS歌謡祭 夏』は納得いかない形で終わってしまいました。緊張で顔が引きつっちゃって。

――オンエアは見ます?

八木仁愛 家族が録画してくれているので、それを一緒に見ます。ちょっと気まずいです。「テレビでしゃべってる人が今隣にいるんだ」って言われながら。

――イジられてますね(笑)。でも、アイドルになりたかったという思いが現実になって、一人でニヤニヤしちゃうことはないですか?

八木仁愛 ないです。歌番組を見ても改善点しか見つからないので。

――それも性格ですね。秋元康さんとはお会いしました?

八木仁愛 6月のお披露目の日にお会いしました! 私は、目も合わせられなかったです。メンバーが並んでいるなか、「頑張ってね」と仰っていただきました。

――もしお話しする機会があったら?

八木仁愛 歌詞をどうやって書いているのか気になります。ふっと出てくるのか、考えて出てくるのか。それはずっと気になっていて。

――好きな歌詞はありますか?

八木仁愛 自分たちの歌詞だと、「俯いてちゃ小さなことばかり気にしてしまう もっと遠くを見よう」です。ほんとにその通りだなと思って、共感します。カップリングの『飛ばなかった紙飛行機』も好きです。切ない歌詞を好きになる傾向があります。そっちの方が表現しやすくて、歌いやすいです。

――表題曲は大人の目線ですよね。

八木仁愛 だから、まだ理解しきれていないです。歌詞を読み込んでも、「わかんないなー」って思うことがたまにあります。年齢を重ねれば沁みるんだろうなぁ、みたいな。3年後とか10年後にこの曲を歌うことがあれば、「あの時、一生懸命だったな」って思い出させてくれると思います。

――例えば、ダンスの大会に向けて練習していた日々を思い出したりしません?

八木仁愛 あります。あの時、頑張ってたなって。

――それです。大人は部活しないですから。

八木仁愛 がむしゃら感がなくなっていくんですかね。

――ご両親に聞くことはないですか? 歌詞の意味を。

八木仁愛 ないです。両親はHIPHOP系をよく聴いているタイプの人なので。

――娘は反動でこうなったんですね。

八木仁愛 そうです。服とかもそうで、私は落ち着いたワンピースとかが好きなんですけど、親はHIPHOP系なので。

――娘は読書が好きだけど……。

八木仁愛 母は読みます。けど、父はまったく読みません(笑)。

取材・文/犬飼華

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八木仁愛=やぎ・とあ|2007年5月1日生まれ、東京都出身。世界初の泣きながらムーンウォークで我々を魅了したヤギトア・ジャクソン。4歳からはじめたヒップホップの底知れぬ実力で、アイドル界のライバル達にスリルを感じさせた。「Queen of pop」を目指し活動中! 愛称は「とあ」。

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