後藤祐樹氏、議員一年生の誓い

「BUBKA12月号」に登場している後藤祐樹氏
撮影/オノツトム
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今年のBUBKA4月号でまさかのインタビュー初登場の後藤祐樹氏が、まさかの市議会議員転身で愛犬たちと再登場! 八街市への愛が深まるにつれて見えてきた市の問題点、千葉県、そして全国に誇れる町にしたいという思いを聞いた。

「落花生」だけじゃない 八街市をより良くするための挑戦

――今年8月、千葉県の八街市議会選挙に当選されましたね。なぜ出馬することになったんですか?

後藤祐樹 出馬を考えるようになったのは、去年の12月あたりからです。その理由は、僕が八街に引っ越してきて5年半経つんですけど、僕がもう一度メディアに出るようになったのが八街に越してからのことなんですね。その過程で、八街で知り合ったお友達や近所の高齢者の方に助けられた部分があったんです。そこで、僕が何かできることはないかと考えた時に、一個人でできることってどうしても限られてしまいます。そこで、議員になれば、結果的に市をいい方向に変えていけるんじゃないか。そして、お世話になった方々への恩返しにもなるんじゃないかと考えるようになったんです。それが出馬のきっかけですね。

――「助けられた」というのは?

後藤祐樹 ウチは動物が多いんですけど(アメリカンピットブル5匹、猫4匹)、ワンちゃん1匹が足を骨折してしまったことがあったんですね。縫った個所を舐めないようにエリザベスカラーを首につけるんですけど、そうすると他の4匹と一緒に飼えなくなった時期があって。そんな時に近所の高齢の方がしばらくの間、快く引き受けてくださったんです。

――ピットブルを高齢の方が?

後藤祐樹 そうなんです。なかなかないですよね。僕は実家でもピットブルを飼っているんですけど、実家にも頼めなかったことを平気で「連れてきていいよ」とおっしゃってくれて。僕がここに越してきて、最初に知り合ったのがそのご夫婦だったんです。今でも夕飯を食べに行ったりする間柄で。僕がこの地域に馴染むきっかけになった方でもあるんですよ。

――八街はあったかい方が多いんですかね。

後藤祐樹 昔から住まわれている方が多いです。僕が強く感じたのは、僕みたいな若い人が八街にやって来て、近所の草刈りを率先してやったりすると、すごく喜んでくださるということです。その結果、受け入れてくださるようになって。

――そんな方への恩返しが立候補につながったんですね。でも、いきなり議員さんになるのも、心が追いつかないですよね。

後藤祐樹 心も追いつきませんし、それより圧倒的に知識が追いつきませんでした。市がどういう現状なのかというところですよね。普通に暮らしていても、自分の住んでいる市でどんな問題があるのか、調べる市民ってほとんどいないと思うんですよ。それは僕も同じでした。なので、まず市にどんな問題があるのか、そのあたりを去年の冬から独自に調べ始めて。それから、後に同じ会派を組むようになる方を知人の伝手で紹介していただきました。その方たちから出馬前にいろいろと教えてもらったんです。

――八街にはどんな問題があるんですか?

後藤祐樹 これはもう、問題がないところがないくらいです(笑)。まずは道路問題ですね。八街って通り道なんですよ。渋滞がすごい地域で、八街を抜けていく運送会社の人たちもめちゃくちゃ多いんです。予算も足りないし、県と警察の許可取りをしないといけないので、状況が動かないんです。

――後回しにされているんですかね。

後藤祐樹 それと、9月に台風が来ましたけど、冠水する箇所が多いんですよ。排水機能もよくないんです。

――そもそも、なぜ八街に引っ越されてきたんですか?

後藤祐樹 妻のお父さんの会社が八街に工場を持っているんです。ダクト屋なんですけど、そこに転職することになったのがきっかけでした。今はもう議員になったこともあって、そちらでは働いていないんですけど。

――当選してからはどんな毎日ですか?

後藤祐樹 議会は年間90日くらいなんですね。議会が始まると日中は忙しくなるんですけど、それ以外の日は農家さんのところへ行って、困っていることを聞いたりして。市民の皆さんの声を拾っています。

――八街は落花生畑が多いですよね。どんなことに困っているんですか?

後藤祐樹 八街は落花生の他にもレンコン、里芋、さつま芋、生姜、スイカが有名なんですよ。でも、それって知られていないじゃないですか。落花生に特化しちゃってて。八街の9割の農家さんは、一回JAに卸して、JAさんがいろんなところに流通させているので、年間で考えると買取額の上下が激しいんです。だから、作物を作っても無駄になってしまったり、安く買い叩かれちゃったりするんです。そこで、僕はバナナを八街の第二の名産物にしたいなと考えていて。一度、違うメディアさんでお話しさせていただいたら、インスタのDMにお問い合わせいただいたりしていて。興味を持っている農家さんもいらっしゃいますね。フルーツって年間を通して価格の上下があまりないんですよ。バナナはこの数年でいえば、価格は上がっていますし。もう作業に必要な日数は60日くらいなんです。気温の問題はビニールハウスでなんとかなりますし、必要な農作業と知識がそこまでいらないんです。若い人たちも参入しやすいんじゃないかと思って。

――当たったら大きそうですね。

後藤祐樹 そうなんです。そもそもですけど、千葉県はピーナッツが有名ですけど、八街市がそのほとんどを作っているんですよ。だから、国内のピーナッツの80%は八街産なんです。

――そんなにですか!

後藤祐樹 それも知られていないのが問題ですよね。ここ数年、ジンジャーエールで町おこしをしていて、少しずつ広まってはいるんですけど、バナナも広めていけたらいいですね。

取材・文=犬飼華

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後藤祐樹ごとう ゆうき|1986年東京都生まれ。2023年8月に行われた八街市議会議員選挙にて初の立候補で同率2位当選。無所属。2000年に芸能界デビューをし、EE JUMPとして約2年間の活動。YouTubeでは「おっととっとちゃんねる」(@ott_ch)、個人チャンネル(@GotoYuki)を更新中。

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