プロレス・木村健悟「藤波は童顔でかわいらしい顔して、まだ身体も細かったから『絶対に俺のほうが強いだろ』と思ってたよ」

――あの時は1月3日の後楽園で木村さんが疑惑の勝利を挙げて、わずか11日後の後楽園ワンマッチでの決着戦が発表されたんですよね。

木村 そういう流れだったね。よくやったなぁと思う。

――結局、決着戦で敗れた木村さんは、出直しのためにロサンゼルスにあるベニー・ユキーデのジャットセンターに特訓に行きましたけど、あれは木村さんが希望したわけじゃないんですよね?

木村 どういう経緯で行くことになったのかは憶えてないんだけど、藤波との再戦をアピールする手段として、ああいう特訓をやるのはいいと思ったんだよね。ただ、トレーニングは死ぬ思いしたけどね。ホントにね、日に日に体重が落ちていったから。

――そこまで過酷でしたか。

木村 トレーニングも半端じゃないから。一番苦しかったのは、やっている最中、必ずマウスピースを口に入れるの。「ケンゴ、絶対に口は開けるな」って。こんだけ苦しいのに鼻で息しろって。それで酸素不足でこっちは倒れそうになるのよ。痩せるはずだって。俺はキックボクサーじゃないんだから(笑)。

――プロレスラーの修行って、東スポや雑誌のカメラマン連れていって、絵作り中心だったりすることも多いじゃないですか。でも、木村さんはそこまで本格的にやってたんですね。

木村 ユキーデはそういうの許さないから。本当に厳しかった。これ以上いたら殺されるなと思ったもん。でも、これだけ苦しいトレーニングをすれば、藤波へのリベンジのためのいいアピールになったと思ったんだけど、帰国しても藤波戦は組まれたなかったんだよね。

――インタビューの続きは、発売中の「BUBKA4月号」で!

木村健悟=きむら・けんご|1953年9月4日生まれ、愛媛県出身。1972年日本プロレスに入門。翌年1973年に新日本プロレスに移籍。1985年には藤波辰巳と組んで、アントニオ猪木&坂口征二ペアに勝利し、初代IWGPタッグ王座を獲得。1992年に越中詩郎とともに反選手会同盟を結成。2006年に新日本プロレスを退社し、その後は品川区議会議員選挙に出馬し、当選。現在も品川区議員として活躍中。

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