渡辺正行「テレビに出る前の原石を、たくさん見ることができたのは幸せですよね」

「リーダー」の誕生

――ところが、本書でも綴られているように、生活態度を含め一念発起します。なぜ改めようと?

渡辺正行 自分たちの上昇志向ですよね。面白くなりたい、売れたいという思いがあって、お芝居の世界に入ってコントを始めた。当時は漫才ブーム全盛期。 同じジャンルにいる若い世代が漫才ブームで世の中を席巻しているのに、僕たちはその姿をストリップ劇場の楽屋で見ている。こんなに状況が違うのかって。石井君と小宮君はストリップ劇場を辞めると言っていた。ちょうど親交があったゆーとぴあさん主催のお笑いライブがあって、そこに出させてもらえるということもあり、最後に解散前提でしっかり自分たちが納得する形で終わろうってスイッチを切り替えた。自分たちの状況分析が、的確にできたんだろうね。そのときに、コント台本を書く人がリーダーというルールも決めたんですよね。

――最初はリーダーが小宮さんだったという。

渡辺正行 そうなんですよ。彼が書いてきたのは、矢沢永吉さんのコント。永ちゃんの赤いタオルを巻いて、白いジャケットを着て。僕の持っている衣装がそれだけだったんで、永ちゃんをモチーフにしたんだけど、あんまり面白くなかったんだよね。小宮君も手ごたえを感じなかったみたいで、結局、そのコントはやめることにした。僕はリーダーになりたかったから、その日のうちに一気に台本を書き上げ、翌日彼らに渡すと「これでいこう」と。そのネタが、僕たちの代表作となる「暴走族」。実は衣装は、すべて小宮君が書いた永ちゃんコントと同じなんですよ。衣装は派手な方がいいと思ったから、そのまま採用して暴走族にしようと考えた。今の自分たちの力量と漫才ブームの熱量みたいなものを分析して、どうすれば漫才ブームの中に食い込めるかを考えて作ったネタ……と言っても、これを作って解散するつもりだったから、後から考えるとそうだったんだなって。

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