R-指定(Creepy Nuts)、再考「随喜と真田2.0」最低で最高な名盤クラシックをもう一度

Creepy Nuts・R-指定
写真/河西遼

Creepy Nutsのニューアルバム制作という産みの苦しみを乗り越えたR-指定。前回、“大ネタ”スチャダラパー回が始まり新章突入、と思いきや……。今回は遡ること約4年、『異常な愛情』イベントが始まるきっかけとなったと言っても過言ではない「随喜と真田2.0」について再発掘します。

ラブホで「鳴り」確認

――Creepy Nutsのニューアルバム『アンサンブル・プレイ』完成おめでとうございます!

R-指定 ありがとうございます!

――前回の「Rの異常な愛情」は、そのレコーディングの大詰めでの収録だったので、そんな大変なときに時間を割いてくれてありがとうとともに、その時のRくんの食事が王将の焼きそばとチャーハンという炭水化物と油祭りだったのが心配すぎた。しかも夜10時に(笑)。

R-指定 ハハハ。どうしてもレコーディングの最中は食生活がね。

――とはいえ、身を削った価値のある作品になったと思います(笑)。

R-指定 そう言って頂ければ(笑)。『アンサンブル・プレイ』を作って一段落して、久しぶりに3日間休みができたんですよ。それで地元で久々にガッツリとスイッチ切ったんですけど、そしたらこの連載をやりだすきっかけになった、随喜と真田2.0を聴きたくなって。

――もはやスイッチを切るより破壊(笑)。改めて説明すると、餓鬼レンジャーのポチョムキンさん(随喜)、真田はマイカデリックの真田人さんの2人によるユニットですね。

R-指定 そもそもアルバムタイトルの『FESTA E MERDA DI TORO』って、「PARTY AND BULL SHIT」のイタリア語訳なんですよね。このアルバムの中でも「宴と牛の糞」って言ってますけど「PARTY AND BULL SHIT」ってアメリカではどういう意味なんですかね?

――調べたところ、もともとは60年代から活動している、言葉のアプローチとしても思想としても、そしてサンプリングソースとしてもヒップホップにも強い影響を与えたザ・ラスト・ポエッツというグループがいるんだけど、“When the Revolution Comes”という曲で「革命の時(公民権運動)は来ているのに、黒人はパーティと無駄なことばかりしてる」という歌詞を歌ってるんだよね。それをノトーリアスB.I.Gが“Party and Bullshit”で、「パーティと無意味なことが最高だろ」と意味を逆転させて使ったのがヒップホップで使われ始めたキッカケみたい。

R-指定 なるほどね~。

――ヒップホップ慣用句すぎて考えたことがなかった。

R-指定 それを直訳して「宴と牛の糞」と(笑)。

――余計に意味がなくなってる(笑)。しかし、なんで休みになったら随喜と真田を聴きたくなったの?

R-指定 なんでやろ……アルバムを作る脳のときは、他の楽曲を聴くにしても新し目の日本語ラップだったり、海外の新譜を聴いたりすることが多かったんですけど、がっつり地元に帰って、スイッチを切ったら、実家の味というか、ヘッズとして熱狂してた頃の日本語ラップをもう一発聴こうみたいな感じで……地元の風景がそうさせたんかな……いや、ちがうな。そんなカッコつけてみたものの、なんか「アホやな~ひどいな~」も含めて昔の曲が聴きたくなったんですよね。それで随喜と真田を聴こうと(笑)。

――疲れてたんだね……(笑)。

R-指定 ちょっと話が脇道にそれますけど、俺の唯一のカネを使う趣味で「ホテル豪遊」というのがあって。普通のホテルにしろ、ラブホテルにしろ、ホテルに泊まるのが好きなんですよ。

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