乃木坂46齋藤飛鳥「『別に飛鳥に話しかけてもいいんだ!』って思ってくれたみたいで(笑)」【BUBKAアーカイブ】

「BUBKA2019年7月号」より乃木坂46・齋藤飛鳥
撮影/時永大吾

「孤独」と「過去」に向き合うこと。それが今の齋藤飛鳥に突きつけられた宿命のように思える。「仲間の声が聞こえるか?」という『Sing Out!』の歌詞は、この2つに抗う……または受け入れる彼女に対するエールのようにも聞こえるし、自分を客観的に見れる彼女にはすでにその答えも用意できているはずだ。だからこそ、他の誰でもなく齋藤飛鳥本人に「齋藤飛鳥」についての話を聞きたい。(※BUBKAアーカイブ:今回は2019年7月号より乃木坂46・齋藤飛鳥をピックアップ。記事の情報は発売当時のもので、最新のものではありません)

優しさを知って

――まずはニューシングル『Sing Out!』でのセンター選出、おめでとうございます。

齋藤飛鳥 ありがとうございます。

――歌に関することでもダンスに関することでもなんでも構わないのですが、三度目の単独センターを務めるにあたって自分のなかで課題にしていたことはありますか?

齋藤飛鳥 なんだろうな……振り付けのSeishiroさんは本当にすごい方なんですけど、いつも私たちのレベルに合わせて振りを考えていただいてると感じていて。でも今回の曲ではソロパートがあったりMVもグループ分けされていたから、Seishiroさん的に「これならできるかな?」じゃなくて「これをやってほしい!」というレベルのものができたらとは思っていました。だから、私も普段より早めに振り入れを始めたいってお願いをしていて。こういう意味を込めた振り付けをしているとか、こう見えたほうがいいからこういう踊り方をしてもらいたいとか、Seishiroさん本人と事前に話し合う場をもてたのでダンスに関してはちゃんとこだわりをもって取り組むことができたと思います。

――ダンスではどんな点に苦心しましたか?

齋藤飛鳥 「この振りができない!」みたいなことよりも「あ、私は基礎がなってないんだ……」って気がついて。「いままでなにをしていたんだろう?」って気持ちになりました(苦笑)。そこを乗り越えるのが大変でしたね、どちらかというと。

――なるほど。

齋藤飛鳥 MVの撮影本番ではもちろん振り付けで気をつけなくちゃいけないポイントもありましたけど、精神的なものをどう反映させていくか、そういう意識のほうが強かったですね。

――精神的なものというのは歌詞のメッセージをどうやってダンスに落とし込むか、みたいなことですか?

齋藤飛鳥 そうですね。歌詞も伝えないといけないし、MVのイメージとして女性の力強さを表現したいというところもあったので、それはしっかり打ち出していきたいと意識していました。

――飛鳥さんは『Sing Out!』のマスコミ向け試聴会のインタビュー中、この曲が持つ魅力のひとつとして「チームであることの良さが含まれている」と話していました。『Sing Out!』のMVはまさにチームの結束力が問われるような作品だと思いますが、この撮影中に「チームであることの良さ」を実感するような瞬間はありましたか?

齋藤飛鳥 最近、ちゃんとみんなとしゃべろうって決めたんですよ(笑)。そうすると意外とみんなしゃべってくれる……しゃべってくれるというか、みんなが「別に飛鳥に話しかけてもいいんだ!」って思ってくれたみたいで(笑)。だから、今回のMVの撮影ぐらいから他愛もない話をしているところに私もすっと入れてくれるみたいな状況になってきたんです。別になにを話すわけでもないんですけど、なんとなくその空間に一緒にいる機会が増えてきて。

――おー、いいですね。

齋藤飛鳥 それでMVの撮影のとき、最初は私ひとりのシーンから撮り始めてメンバーみんながモニターの前でその様子を見ていたんですけど、なんか私が泣いてしまって。それがどういう涙なのかは自分でもよくわからないんですけど、ずっと泣きながら撮影を続けていて。そうしたら特に誰かから「大丈夫?」みたいに声をかけられたりするようなことはなかったんですけど、でも1期生のみんながなんとなく私に寄り添ってくれたり、会話が楽しい話題で弾んだときにさりげなく私に話を振ってくれたり、そういうことがいつもより多かったような気がして。たぶん、ちゃんとした言葉で励まされてしまうと私が気を遣ってしまうからなんとなくの空気感で私の気持ちを察してくれたと思うんですけど、やっぱりずっと一緒にいるとそういう部分もわかってくれるんだっていうのはすごく感じましたね。

――そうやってメンバーとコミュニケーションをとることによって生まれた変化はありますか?

齋藤飛鳥 たぶん私って、自分のことを客観視して正当に評価したいと思っているんです(笑)。もう8年もやっているから、そういうスイッチの切り替えなんて簡単にできるだろうとどこかで思っていて。歌番組の収録やライブがあってもひとりで準備してひとりで気持ちをつくってきたし、ひとりでカメラの前に立っても笑顔をつくって楽しく歌えるし、ちゃんとアイドルになれると思っていままでやってきたんです。でもカメラが回り始める前にみんなと楽しくしゃべったり、リハーサルをしているときにみんなとワイワイふざけ合っていたりすると、自然と普通に笑えるし楽しい気持ちで仕事ができるんですよね。その変化は自分のなかで結構大きくて。「ああ、私だって結局そういう人間なんだ」と思って(笑)。別にひとりで平気だと思っていたけど、周りからちゃんと影響を受けられるし、いままで人としゃべることに対して苦手意識があったから話さないほうが集中できると思っていたけど、やっぱりしっかりコミュニケーションをとったほうが自分も相手も気持ちが上がった状態で仕事に臨むことができるんだと思って。そういう気づきはありましたね。

――そういえば先日、星野(みなみ)さんを取材した時に「あまり誰かに相談しないで、影で泣いているタイプだから心配になる。最近は飛鳥が1人でいると、ダル絡みしに行ったりしてます」と話していましたよ。

齋藤飛鳥 えー……(目を潤ませながら)。

――星野さんはとにかく飛鳥さんをひとりにさせたくないという思いが強いみたいなんです。そのことを考えると、星野さん自身ももっとこのグループで頑張ろうと思えるというようなことを話していました。

齋藤飛鳥 わー、これは泣いちゃう……。

――飛鳥さんがなんとなく察知していたようにグループ全体で飛鳥さんを盛り立てていこうという意識はきっとあるんだと思います。

齋藤飛鳥 みなみちゃん、最近優しいんですよ。

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